【事務局】
自閉スペクトラム症セミナーinきょうと2023を開催しました
1月20日(土)13:30〜16:30 ひと・まち交流館京都 大会議室におきまして、「自閉スペクトラム症セミナーinきょうと2023」を開催しました。
昨年度までは「高機能自閉症・アスペルガー症候群セミナー」として実施していましたが、今年度より、名称も内容もリニューアルして行いました。
「高機能・アスペルガー部」誕生の経緯
思えば20年ほど前、「高機能セミナー」を京都府自閉症協会の主催でハートピア京都の大会議室で開催した時、(内山登紀夫先生のご講演でした)それまでは事前申込制ではなかったので、200人の会場に380人ほどの方が来られ、立ち見の方や階段や床に座り込んだりしておられる方などで会場内は足も踏み場もないくらいでした。
レジュメの増刷やら参加者への対応に大童で、ハートピアからもお叱りを受けました。
(その教訓からその後は事前申込制が基本になりました)
そして、その反響の大きさに京都府自閉症協会にも知的な遅れのないタイプの部会が必要と強く感じて準備を始め、「高機能・アスペルガー部」が誕生したのが2003年のことでした。
4年ぶりの対面での開催
コロナ禍でやむなく1回は中止になり、その後はオンラインで開催しましたが、今回は4年振りの対面での開催となりました。
参加者は、総勢172名で、保護者が一番多く、次いで支援・相談関係、保育士、教員、療育、医療関係などでした。
また、京都以外では、大阪、滋賀、兵庫、奈良などの近畿圏以外に愛知、岐阜、東京、北海道からの参加者もおられたようです。
プログラム
第1部:基調講演
第1部は本田秀夫先生の基調講演「自閉スペクトラム症のある方への支援」でした。
本田先生のお話はとても分かりやすく、刺さる言葉がたくさんあり、参加して良かったと、とても好評でした。
第2部:「地域で支えるinきょうと」
実践報告1:相談支援の立場から
先ず相談支援の立場から中村嘉男氏による「京都市東部障害者地域生活支援センターらくとう」における実践報告でした。
支援センターの業務の説明の後、事例を挙げながら、安心できる場所の重要性を述べられ、時間をかけて関わることができることやキーパーソンを見つけて協働できること、チームで働きかけができることなど相談員の強みなどを話されました。
実践報告2:医療の立場から
続いて医療の立場から松元雄太氏が「まるいクリニック デイケア・むろまち訪問看護ステーション」における実践報告でした。
「まるいクリニックのデイ・ナイトケア」や「むろまち訪問看護ステーション」の紹介、まるいクリニックで行っている自閉スペクトラム症専門プログラムの説明、ひきこもり支援、その人の望むその人らしい生き方を一緒に考えたり、周囲の理解を得るための協働など医療機関としての役割について話されました。
実践報告3:親の会の活動報告
京都府自閉症協会 高機能・アスペルガー部からは「私たちの大切にするもの」というテーマで、高機能部の活動に特化して、相談交流会の進め方やどのような思いで行っているかなどエピソードを交えながら切々と語られました。
ONLYONEの会からは「私たち(父・母)が笑顔でいるために」というテーマで、会としてどのような活動をしているか、活動全般について話されました。
ONLYONEの会のお話の中の京都タワーライトアップイベントや京都府教育委員会・京都市教育委員会との懇談などは当協会も一緒に行っているものです。
第2部のまとめとして本田先生にコメントをいただき、セミナーは終了しました。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
参加された皆さま、今後の参考にさせていただきたいと思いますので、アンケートへのご協力、よろしくお願いいたします。