親と専門家が協働して活動している会です。

自閉スペクトラム症をご存じですか?

典型的な特徴を示す人(従来「自閉症」と言われていた人)から非典型的でわかりにくい症状を持つ人まで、連続して幅広く存在することがわかってきました。

そして、このような広い範囲を含めて「自閉スペクトラム症」と呼んでいます。

自閉スペクトラム症は、先天的または生後早期からの脳機能の障害または”違い”によっておこる「発達障害」の1つであり、「心の病気」「親の育て方の問題」ではありません。

自閉スペクトラム症がなくなることはありませんが、特性をよく理解して、適切な支援や教育を行うことで、社会の中でできるだけ自立して、楽しく生活することができます。

高機能自閉症は100人に1人!?

典型的な自閉症の人は1/500人、障害の軽い人も含めると1/100人以上いると言われています。

知的発達に遅れのない自閉症スペクトラムの人を「高機能自閉症」や「アスペルガー症候群」と呼ぶことがあります。

これらの特徴の現れ方は、人によって様々です。また、同じ人でも年齢によって変化していきます。

対人関係の特性

意志の強さや独創的な発想

他の人の気持ちやものの見方がわかりにくく、相互的な関係を築くことが困難です。

呼びかけられてもふり向かない、視線が合わない、まわりの人と興味を共有することが少ないなどの特徴がみられることがあります。

人とかかわることに関心がある場合でも、相手に合わせることが少なく、マイペースで一方的なかかわりになりがちです。

社会のルールや常識がよく分からなかったりします。

友人と対等な人間関係を築くことが難しく、孤立しがちです。

一方で、周囲の人に惑わされない意志の強さや独創的な発想ができることなどは長所です。

コミュニケーションの特性

視覚的情報の理解と語彙が豊富

ことばを話さなかったり、ことばがあってもオウム返しなど独特な話し方をしたりします。

言葉をかなり話せる人もいますが、会話をうまく続けることができません。

ことばを字義通りに理解し、皮肉や冗談が分かりにくいこともあります。

身振りや表情などの方法を用いたコミュニケーションもあまり使われなかったり、不自然だったりします。

一方、視覚的情報の理解は得意であったり、語彙が豊富、言葉の正確性を求める気持ちの強さなどは自閉スペクトラム症の人に見られる強みです。

想像力の特性とこだわり

最後まで正確にやりきる

目の前にいないことを頭の中で想像することが苦手です。

そのため、幼児期のごっこ遊びが少なかったり、様々なこだわりが見られます。

手をひらひらさせたり、ひもを振ったり、くるくる回ったり、上半身を前後にゆすったりするような反復的動作を繰り返すことがあります。

また、ミニカーやブロックなどを一列に並べたり、水道の水を指先に受け続けることに没頭したり、同じことを繰り返すこともあります。

物を置く位置、道順、生活の日課など、決まったやり方にこだわり、変化に対して不安や抵抗を示したり、予測と違うと混乱したり不安に感じたりします。

決まったことは正確にきちんとできるのは長所だと言えます。

見通しが立っていると最後までやり切ろうとする特性もあります。

また、興味は偏りがちですが、興味のあることには没頭し、電車や天気など特定のことがらについて知識が豊富で「〇〇博士」と呼ばれることもあります。

アンバランスな知的能力

特化した能力をもつ

自閉症の人の知能は様々ですが、IQ(知能指数)の数値にかかわりなく、知的機能にはアンバランスがあることが特徴です。

視覚認知や記憶力が強く、一部には絵画、手芸、計算、ジグソーパズル、音楽などが大変得意な人もいます。

一方多くの場合、概念や言葉の意味理解は苦手です。

アンバランスな感覚

聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚などに敏感さと鈍さが混在しています。

たとえば、体に触られることに過敏に反応して嫌う一方で、けがの痛みには平気で、むしろ鈍感に思われることがあります。

聴覚でも赤ちゃんの泣き声、テレビのCMなど日常的な音に苦痛を感じて泣き叫ぶかと思うと、大きな音がしても聞いてないように見えることもあります。また特定の感覚刺激をとても好む場合もあります。