TEACCHプログラムの考えを取り入れた音楽サークル「Kirala」
「Kirala」は、京都府自閉症協会青年成人部のレクリエーションとしてスタートした音楽やダンスを楽しむサークルです。
活動にはTEACCHプログラムの考え方を取り入れており、「構造化」という基本概念に基づいています。
構造化とは、学習や生活を過ごす場面で、様々な物事、スケジュール、シチュエーション等を、目で見て、何をすべきかを ”わかりやすく提示する” 方法のことです。
私たち京都府自閉症協会は、このTEACCHプログラムの考えを取り入れ、自閉症の人たちが音楽を楽しめるようにサポートをしています。
音楽活動を楽しむために大切にしている4つのこと
T EACCHプログラムの考えを取り入れており 、 構造化された環境の中 でスタッフの介入も少なく、メンバーが安心して自立して活動できることを大事にしています。
また、「したくない」という選択肢も大切にしています。
月1回、日曜日の午前に京都市南青少年活動センターで高校生以上を対象として行っており、事前に送られてくるスケジュール通りに体操したり、楽器を使ったり、ダンスをしたり、また 各自の役割をこなしながら落ち着いた雰囲気の中でのびのびと活動しています。

1.集団の中でも自立して活動ができること
メンバーが「物理的・視覚的」支援を受け、次に起こることが予測でき、集団の中でも自立して活動できること。
2.できたことをすぐに認め達成感を繰り返し味わう
音楽の特性を使い、意図的に活動できる環境をつくる。また、できたことをすぐに認め、達成感を繰り返し味わう。
3.コミュニケーションの手段
共同作業で作り上げる音楽をコミュニケーションの手段としています。
4.「したくない」を大切にする
「したくない」という選択肢を大事にする…構造化された環境の中なのでスタッフの介入も少なく、メンバーは安心して活動しています。
メンバー・保護者の声
キララは、楽器遊びもバルーンもダンスもとても楽しいです。個人的にはハンガリー舞曲に合わせて鈴を鳴らすのがお気に入りです。(Hさん)
好きな歌とダンスをみんなと一緒に出来て、毎回とっても楽しみにしています。「京都駅での発表に向けて、頑張る!」と張り切っています。(Yさん保護者)
音楽療法とTEACCH がコラボしたKirala の活動は、分りやすく本人なりに楽しんでいます。学校を卒業して活動の幅が少ない自閉症の子どもたちにとっては、貴重な余暇活動になっています。(Mさん保護者)
周りの人に合わせてステップやターンを息子なりにしている姿は、ほほ笑ましいです。毎回同じことを繰り返すので、本人は見通しが立ち、出来ることが増え、親も意外な発見をさせてもらっています。(Oさん保護者)