2022.10.13 事務局

【事務局】
発達障害当事者の立場で「当事者研究」「自助グループ主宰」横道誠氏のご紹介

高機能自閉症・アスペルガー症候群セミナー高機能自閉症・アスペルガー症候群セミナー2022

高機能自閉症・アスペルガー症候群セミナー２０２２　第２分科会の講師・横道誠准教授は、当事者の立場で当事者研究をされ、自助グループを主宰されるという一面のほか、「宗教２世」の立場でメディアなどでのご発言も多く、注目を集めておられます。次々に著書を出版されるなど多方面で活躍されている横道先生について、ご紹介いたします。

文学者？当事者研究者？宗教２世？ーその全てです。

横道誠先生は、京都府立大学文学部でドイツ文学の研究がご専門の准教授です。

一方で、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けられた当事者であり、「発達仲間」との交流や自助グループの運営をされ、当事者研究もされています。

また、新興宗教２世という立場から、最近特にメディアで発言されることが増えておられます。

初めての単著単行本「みんな水の中」に共感の声多数

40歳で発達障害の診断を受けられた先生が、2021年5月に初めて単著で出版された著書は

みんな水の中
－「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか－　

出版社：医学書院

です。

『診断を受けることで、「なんだか多くの人と違うんだけど」といぶかしんできた自分のしっぽをつかむことに成功したとおっしゃる著者が、詩・論文・小説という3種類の様式を使って、ご自身の体験世界を伝えるという当事者研究です。著者が棲まう何もかもがゆらめき、ぼんやりとした水中世界の感覚の一部を共有し、「脳の多様性」について理解が深まる』内容となっています。

この本を読んだ当協会会員も多く、特に高機能・アスペルガー部の部会では、共感の感想を語り合うこともありました。

「膨大な知識を縦横に使って、ご自身の発達障害を説明されていて、なるほどと思わせられました。」

「ASDとADHDを併せ持つ場合の解説も、私には旬なトピックスでした。」

「医療で解決できないことに対処するべく、発達障害には自助グループ活動があり、その自助グループも結構あるんだ！とびっくりでした。」

「大学の先生がホームヘルパーの生活援助を有意義に利用されていることを知ることが出来て、良かったです。」

などの感想がよせられています。

当事者のお話はとても貴重で、今回のセミナーでも先生のお話を聞きたいと思われる方は多いのではないでしょうか。