【高機能・アスペルガー部】
みんなでほっこりタイム(保護者交流会)のご報告
11月18日(土)13:00~15:00、協会事務所にて開催の交流会「みんなでほっこりタイム」の報告をさせていただきます。
参加者は10名(うち正会員9名・お試し参加1名)、5歳から42歳の方の保護者が集まりました。
予後の違い
今回の交流会は、早い時期から支援のある中で育ってきた方たちと、
支援がなかった時代に学校時代~成人期を過ごされた方たちとの予後の違いについて考えさせられる交流会になりました。
環境と折り合いをつける力
さまざまな困難や危機的状況を経ながらも、親の障害理解やさまざまなサポートをベースに歩んでこられた方たちは、
個人差はあるものの、時間をかけて自己理解を深め、自分のこだわりを客観的に捉えることができるようになり、環境と折り合いをつける力を確実に養っていかれるのだということを、
複数の親御さんたちのエピソードによって知ることができました。
生活のペースが出来てきた、本人のこだわりさえ侵さなければ同じ空間で快適に暮らせる、落ち着いてきた子にかえって支えられることもあるといったお話をお聞きしました。
なるべく本人のペースと選択を尊重して、決して親の思いを押し付けないという姿勢を貫いてこられた道のりだったと思うのですが、
それが二次障害に陥ることを防ぎ、健やかな自閉症ライフというものに繋がっていくのだなと、ちょっとうらやましくも感動してお話をお聞きしていました。
本人が一番つらいと分かってはいるけれど
一方、理解も支援もない時代に学校時代を過ごさなくてはならなかった方たちは、いじめや疎外、無理解の中で成人後に至るまで長い年月傷つき苦労して二次障害を負い、
予後が思わしくない場合も多い。
社会適応ばかりか親子関係で苦労することもあるようです。
もっと小さいときに障害と分かっていれば…の参加者の言葉には深い共感を覚えました。
一生懸命歩んできたのに職場でうまくいかず、診断告知、退職という流れからひきこもり、という現実を受け入れられないわが子を見る辛さも、
親が老境に入っているだけに、ひとしおです。
本人が一番つらいと分かってはいるけれど、親も本当に辛いというところに寄り添いたいと思いました。
二次障害を防ぐことが健やかな自閉症ライフにつながる
今回もみなさんに一通り近況をお話していただくにとどまらず、辛い気持ちに寄り添った話が二周三周とまわり、
自分の辛さを受け止めてもらうことで、改めて「本人が一番つらい」に戻っていき、
私なども忘れがちだった子の苦労やポジティブな面を思い起こさせてもらう機会にもなり、これからも頑張ろうと思いました。
二次障害を防ぐことが健やかな自閉症ライフにつながるということを、こうした経験談を通して知ってもらえることは、
若いお母さんたちにとても説得力ある励ましになるだろうなと思いました。
次回も、たくさんの方の参加をお待ちしています。
今後の予定
■合同学習会(幼児学齢部・青年成人部・高機能アスペルガー部合同)
ゆうちょ財団セミナー
「障害のある人と家族のお金を守るために大切な事」
講師 久保田あきみ氏
日時:2024年1月25日(木) 10:30~12:30
対象:正会員の保護者(お試し参加なし・要申込)
■「自閉スペクトラム症セミナーinきょうと2023」
基調講演は信州大学医学部の本田秀夫先生です!
日時:2024年1月20日(土) 13:00~16:30 (受付12:30~)
場所:ひと・まち交流館京都
申込:https://www.only1-kyoto.net/seminar
締切:2024年1月13日(土)
自閉スペクトラム症のある人やそのご家族とともに生きていく、
そのために何を大切にしてどのように支援したらよいのかを考えるために、
基礎的な理解から支援の実際まで学べるプログラムを企画しました。
自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害の支援や教育に携わる方、
当事者、ご家族、学生など多くの皆さまのご参加をお待ちしています。