【高機能・アスペルガー部】
保護者交流会のご報告
3月1日(水)10:30~12:30 協会事務所にて対面で行いました。
参加者は正会員10名でした。
中2から39歳の方の親御さんが集まりました。
本人が何を考えているのか分からない
今回は「本人が何を考えているのか分からない」「自己認知が進まない」の話題で盛り上がりました。
知的遅れが少ない発達障害の場合、進路就活など本人の意思決定を迫られる場面が多いのですが、
口数が少ない方の場合、喋らず行動にうつさない様子にやきもきしますし、
その一方で突拍子もない(と親には見える)行動に走ったり、理屈に合わない行動に不安を感じ、親の心配は尽きません。
また、自己認知が進んでいないがためにあえて生きにくい方向に行ってしまうのではないかと気をもみます。
近頃は、ご自身の発達特性について言語表出に長け、本やSNSで発信する方も増えてきているので、
なおさら「なぜわが子は喋ってくれないのか‥」「なぜわが子の自己認知は進まないのか‥」という思いも強くなりがちです。
自己認知とは
参加者の中に、長い時間を経て最近ご自身について語り始めた方の親御さんもおられ、貴重なお話をお聞きすることができました。
言語表出がうまくできるようになる時期は人それぞれですし、良い経験だけでなく、
様々な辛い経験痛い経験苦い経験の積み重ねをもとに、自分が楽に居られる方法を少しずつ知っていくようです。
それが、自己認知が進むということなのだなと思いました。
彼らは、ことばに出す出さない(出せる出せない)に関わりなく、自分って一体何なんだろう、どこがみんなと違うんだろうと、
幼いころからずっと頭の中で考え続けているのだということも、改めて気づかせていただきました。
何かとてもけなげで、いとおしい感覚を覚えました。
親は本人ほどには理解できない
親は本人より障害への理解が深く、彼らの生きづらさはもとより、正しい居場所、正しい進むべき道が分かっていると思いがちですが、
その子自身の本当の生きづらさやしんどさ、そしてあるべき居場所は、親は本人ほどには理解できない、ということにも気づかされました。
自己理解が深まる時期も、その方のタイミングであって、親のタイミングではないということを覚えておく謙虚さが必要なのかなと思いました。
親が出来ることは
親ができることは、その時々最善を尽くして環境を整え、あとは本人のスタンバイの時を待つということ。
傍らに居てしんどい時困った時にはヘルプを出したいと思ってもらえる存在で居ること。
しかし、その待つ時間の長さと言ったら、本当に気が遠くなるような年月でハラハラドキドキの連続で、
時には身体を張って受け止めなければならない出来事もあり、延々と続く子育てです。
それこそ親は最高にリスペクトされるべき!とも思ったことでした。
年齢幅があるメンバーで交流できたことで、今回もいろいろな気付きを与えられました。
これで今年度の高機能・アスペルガー部の活動はすべて終了いたしました。
今年度もzoomでしのいできましたが、最後にこのように対面で交流出来て、本当に嬉しかったです。
来年度の予定は、追ってHPやチラシでお知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。