【幼児学齢部・高機アスペルガー部合同】
「就学前~思春期(青年期)…今、知っておきたい支援・視点」ゲスト付き交流会のご報告
2月9日(水)10:00~12:00、zoomにてゲスト付き交流会を行いました。参加者は正会員12名。9歳(小3)から38歳の方の保護者が集まりました。
スクールソーシャルワーカー(SSW)とは
今回のゲストはスクールソーシャルワーカーの遠藤吾紀さん(賛助会員)です。
「就学前~思春期(青年期)…今、知っておきたい支援・視点」というテーマで、遠藤さんの自己紹介と当協会の賛助会員になった経緯、そしてスクールソーシャルワーカー(SSW)とはどんな役割を担っているのか、これまでの経験を交えながら大切なポイントをたくさんお話ししていただきました。
30分ほどの学びの後、参加者から遠藤さんへの感想や質問、自身の子育てへの振り返りなど様々な話題が出ました。
まずスクールソーシャルワーカー(SSW)とスクールカウンセラー(SC)の違いに多くの参加者が「そうだったのか~!」と納得しました。
どちらも子どもたちを支援してくれる大切な存在です。
スクールソーシャルワーカーは周りの環境や支援機関に働きかけることを主に、間接的な支援をする人のことで、スクールカウンセラーは、本人や保護者に直接的な支援を主にする役割がある人のことです。
その支援のかかわり方がこんな風に異なるのだとわかりやすく教えていただきました。
子どもが成人されている保護者からは「うちの子どもの学生時代にも遠藤さんのような人がいて欲しかった」との意見もあり、スクールソーシャルワーカー(SSW)の重要性、必要性を感じました。
失敗させたくない、失敗したくない
そして遠藤さんが経験された、いくつかのエピソードもお話ししていただきました。
どれも「わかるなぁ」「うちも似たようなことがあったな」と、世代の異なる保護者同士の集まりでしたがそれぞれ共感できる出来事もありました。
特に多かったのは、親の「失敗させたくない、失敗したくない」についてのエピソードと「自立」についての考え方でした。
どんな人も失敗のない人生はありません。
どんな出来事でも受け止めてそれが積み重なって将来につながる。
良いことも悪いことも全ての出来事が子どもの将来ためになる。
遠藤さんのお言葉が胸に響きました。
頭ではわかっていてもついつい良かれと思って子どものすることに手を出し、考えの矯正をしようとしてしまう。
改めて、子どもの気持ちを受け止め、長い目、視点で見守ることを忘れないようにしたいと思いました。
「自立」は「依存」から始まる
「自立」は「依存」から始まる。
これは、小児科医熊谷晋一郎先生の言葉です。
大事なのは「ヘルプを出せること」、「依存先(支援機関や身近な相談先)を増やすこと」。
これは子どもだけでなく保護者に対しても言えることではないでしょうか?
子どもも保護者も困ったときに「助けて」といえる場があることが「自分らしく自立して生活すること」につながるのではないでしょうか。
学校を卒業してしまうとそのつながりがパタッと無くなってしまう場合があるそうですが、遠藤さんはそのつながりを「丁寧につなげるようにしたい」とおっしゃっていました。
皆さまには当協会を保護者同士のつながりの場として活用していただき、更なる「自立」の一歩としていただければ幸いです。
貴重なお話、ご意見を聞かせていただき、とても充実した交流会になりました。
ゲストとしてお話をしてくださった遠藤さん、そしてご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。