
【高機能・アスペルガー部】
みんなでほっこりタイム(保護者交流会)のご報告
3月3日(月)10:00-12:00、京都社会福祉会館会議室にて開催の交流会「ほっこりタイム」の報告をさせていただきます。
集まってくださったのは正会員12名、17歳から42歳のお子さんをお持ちのお母さん方でした。
気づかれにくい発達の凸凹
私たちの子どもは発達の凹凸が大きいという特性があります。
できることとできないことの差が大きくアンバランスで、またそれが一見してわかりにくいために本人も周囲も苦労します。
お子さんたちの成育歴を聞くと、幼児期からそんな指摘を受けた方が多いです。
集団での指示がなぜか通りにくい、できることはたくさんあるのにみんなと同じことがなぜできない…など。

あるお母さんはお子さんのちょっとした忘れ物を祖母にきつく叱責され、それは本人のワーキングメモリの少なさからきているのにわかってもらえないと嘆かれました。
周囲の理解がないのは辛いですが、子どもの特性と長い間かかわるうちに、お母さんにも心構えができてきます。
下心を持たずに向き合いたい

その子なりの成長の仕方がある、できないことはなまけているわけではない、やがて時が来ればできるかもしれない(それがたとえ定型発達の子より10年遅くとも)し、できないままかもしれない。下心を持たず向き合いたいものです。
あるお子さんは勤続10年を超え、立派に社会人としてやっているけれど、急な状態の変化による医者の受診には、親の待機(突発的に応対する内容を確認するため)が必要だそうです。
そうしたお話を聞くと確かにその子なりの成長の仕方があるのだろうと実感します。
依存=悪?
「こだわりの強さ」も私たちの子どもの特性のひとつです。
それが長じて、過集中や過度な依存(ネット・ゲーム・容姿への執着など)につながりがちなのかと感じます。

それらは子どもの生活リズムを乱し、親の心労も募りますが、依存=悪ととらえず、依存先をたくさん作ることが自立をうながす、という考え方を紹介してくださったお母さんもいました。
またネットも悪いことばかりでなく、あるお子さんはネットで恋人ができ、本人がとても楽し気な様子で親との関係もよくなったとか。
恋愛が良い方向に作用するタイプの当事者は私たちも身近な例でよく知っており、納得するところです。
思春期以降の偏食や過食

こだわりが「食」に向き、いろいろな困りごとが生じているお話もいくつかありました。
幼い頃からの偏食がそのまま続き、生活習慣病一歩手前になってしまった、ペットボトル飲料の過度な摂取がやめられない、また女のお子さんだと精神的重圧からくる過食(嘔吐)の経験を語る方が複数いました。
幼児期の偏食は心配無用という専門家が多いですが、思春期以降に起こるこうした問題はなかなか厄介です。
きょうだい関係と親の将来の心配

お子さんの過食から来る体重増加防止に親がつきそって毎晩運動をしているという方は、いつまで親が寄り添えるかと将来の心配を話されました。
いずれ親が年老いたとき、きょうだいに負担がかからないだろうかと。
こうしたきょうだい児に対する親の思いもしばしば出る話題です。
他の方からも、姉妹で姉のほうが自閉度が重いために、妹は姉と一緒のときは自分が姉のようにふるまっている、ストレスがかかっていないだろうか、そんな複雑な心境が語られました。
お母さんが元気になるために
私たちの交流会の目的は「お母さんに元気になってもらうこと」です。
そのため今回もさまざまなストレス解消法が紹介されました。
最近流行りのマシンピラティス、セロトニンが増えるリズム、推し活に出張ついでの小旅行、ウィンドウショッピング…と気分転換につながる話題が盛りだくさんで、聞いているだけで元気がもらえました。
今後もほっこりタイムではこうして皆さんの元気につながる場を提供できればと思います。

次年度の活動に向けて
高機能・アスペルガー部の2024年度の活動はこれですべて無事に終了です。
皆さま、ありがとうございました。
次回以降、2025年度の年間活動スケジュールはまもなく決まります。
お知らせまで今しばらくお待ちください。
皆さまのご参加お待ちしております。
【 お問い合わせ】
(一社)京都府自閉症協会
E-Mail askyoto@shirt.ocn.ne.jp
TEL 075-813-5156