【高機能・アスペルガー部】
みんなでほっこりタイム(保護者交流会)のご報告
10月15日(水)10時〜12時、京都社会福祉会館会議室にて開催の交流会「ほっこりタイム」の報告をさせていただきます。
多様な世代の保護者が参加
集まってくださったのは正会員12名、お試し参加の方が1名(支援者さんからのご紹介で参加してくださいました)、18歳から42歳のお子さんをお持ちの保護者の方でした。
「どんな配慮が必要か」具体的に言葉で伝えにくい

大学生の子どもが後期に入り、調子を崩しているという報告が続きました。単位が取れない、連休明けに友人関係がうまくいかないなど、本人も原因が分からず悩む様子もあります。
「合理的配慮の提供」が義務化され、支援制度は整いつつあります。例えばあるお子さんは大学入学共通テストの際、希望すれば別室受験も可能だそうです。相談窓口も増えました。
しかし、本人や親が「何に困っているのか」「どんな配慮が必要か」を具体的に言葉で伝えにくいことで有効な支援が引き出せないもどかしい現状があります。
親にも子にも「居場所」を

あるお母さんは、困った時だけでなく普段から立ち寄れる場所があったことが支えになったと話されました。本人が気づかない問題を支援者が見つけてくれることもあり、「居場所」の大切さを感じます。
しかし学校卒業後は相談先が途絶えやすく、障がい特性から医療や福祉につながりにくい子もいます。
そうした子どもたちのために居場所づくりを始めたお母さんもいらっしゃいます。その行動力に感服しました。
「うちも一緒!」があふれる時間
子どもと向き合ううち、夫の言動が子どもにそっくりだと気づいて愕然としたという話もありました。夫だけでなく、私たちの親にも同じ傾向があると気づいた経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
またお子さんが大声で「〇〇!」と独り言を繰り返すので困っているという発言に他の方から、うちも一緒!〇〇としょっちゅう言ってます!という発言があってびっくりしました。子どもの独り言が多いのはよく聞く話なのですが、全く同じ単語というのは意外でした。
それぞれの家族、それぞれの形

家族関係の悩みも多種多様です。
きょうだい間や祖父母との関係などに悩む方が多く、悪化を防ぐために別居や一人暮らしを選ぶケースもあります。
それぞれができる方法で前に進もうとしている姿に胸を打たれます。
誰にとっての合理性?

そんな大変な日々の中で、皆さんがそれぞれ心のよりどころにしている言葉や故事成語がいろいろ出ました。どれも含蓄のある文言で感心しました。
ある方が紹介してくださった「人にはそれぞれの合理性がある」というフレーズ。なるほど私たちは常に子どもにとっての合理性をどう守るか考えながら歩んできたのだとしみじみ感じました。
別の方も「今の安定は、本人にとっての合理性(親の合理性でなく)が保障された環境にあるから」と話されました。全くその通りだと思います。
経験を力に変えて

普通の子育てではないけれど、その分、自分が広がり、普通では得られない経験をしたと前向きに語る皆さんの姿が印象的です。
ときには親自身が心の不調に陥ることもありますが、「こういう話ができるのはここだけ」と打ち明けてくださった方もいますし、安心して気持ちを吐き出せる場の大切さを改めて感じました。
初めは不安そうだった参加者が、回を重ねるごとに明るい表情になるのを見るのも嬉しいことです。
これからも、安心して話せる場に

これからも多くの方が集い、思いを共有できる場であり続けたいと思います。
今後の予定

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(一社)京都府自閉症協会
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