親と専門家が協働して活動している会です。

きょうだい部

【きょうだい部】
「きょうだいについて」Zoom学習会ご報告|参加者の感想のご紹介|それぞれの家庭事情

機関紙BEAM141号の特集は「きょうだいについて」です。

学習会の様子については、「お薦め動画」をご覧ください。動画は正会員限定配信ですが、概要はご覧いただけます。

こちらでは、参加者の感想を抜粋してご紹介します。「うちだけじゃなかったんだ」「同じ悩みを持つ仲間がいる」「一人じゃない」ということがお伝えできたらと思います。

ご好評につき、今年度も「きょうだい」をテーマにした学習会or交流会を開催予定です。

きょうだい児への思い

■田中先生、そして、成人されたお子様を持たれている保護者の方々の経験や思いは、まだ子ども達が小学生以下の我が家ですが、将来の目指す方向性を考える上で、とても貴重な機会でした。

障害のある子どもの事は日々の中でたくさん考えざるを得ない機会があるので考えますが、きょうだいに至っては、充分に考えて、関わっていたであろうか(時間ではなく質の点で)、現時点で振り返りができたこと、本当に有り難く思います。

田中先生のスライドの中で、きょうだいについて「自分のニーズに向き合い、それを大事にすること」という言葉を胸に留めて、今後の子育てに生かしていければと思います。「きょうだい」という本も読んでみたいと思います。

■きょうだい児の気持ちは、このような機会がないと、なかなか知ることが出来なかったと思います。うちは、下が4歳になったばかりで、まだお兄ちゃんのことは、はっきり分かっていないと思いますが、お兄ちゃんの、はっきり発語できていない言葉の真似をすることも時々あり、今後、どのようにお兄ちゃんのことを話そうか、気になることが、何度かありました。

参加された会員の皆様のお話も、興味深い内容がたくさんあり、また、今回と同じようなテーマで、今後も、学習会の機会があれば、有り難いです。

■いつも障害のある長男(支援学校・小学生・強度行動障害あり)ばかりに手を取られ、次男(年長)の事は後回しにしている状態です。

次男については兄の事をどのように感じているのかな、とは思っていましたが先生のお話が次男の想いを代弁してくださっているように私は感じられました。

長男の育児の事についても、この先家庭環境がどうなるのか私にも分かりませんが、子どもが安心して過ごせるように親として努めていきたいと強く感じました。次男について、特別扱いする時間や「ありがとう」を言う回数を増やしていけるようにしていきたいです。

■とっても深い内容で学習会に参加してよかったと思いました。

長男のことは気になりながら、何もしてあげられなかったです。先生ご自身が成長していく過程で、どのように感じ、何を考えてこられたかをお聞きして、うちの子もそんなのだったのか・・・と思いました。大切な事をちゃんと話し合わずにきた気がしますが、先生のお話をお聞きできて本当に良かったです。

心が軽くなりました

■息子に対して、自分を責める気持ちが軽くなったような気がしています。

この一年は大きな環境の変化があり、落ち着いてきょうだいのことを考えることがありませんでしたが、この度の貴重な機会をいただきましたことを感謝しております。

■まだまだ、話し足りず(文句言い足りず)という思いですが、きょうだい同士の交流をさせてやりたいなと思いました。

妹もバリバリの反抗期で育てにくいと思う時もあるのですが、このような機会に参加でき、心が軽くなりました。こんなもんかと…。皆さんと繋がっていられることに励まされました。

ぜひ、今後も続けて頂けるとありがたいです。

きょうだいの結婚

■田中先生や他の参加された方のお話を聞かせて頂いて、きょうだいの結婚のことや将来のことなど、気にはなっていながら何もできていなかったことを、機会をみつけて考えていかないといけないなぁと思いました。

特にきょうだいの結婚のことなど、どう伝えたらいいのか、とても難しいし、頭が痛いです。

きょうだいのことについて、お話を聞かせてもらったり、話を聞いてもらえる機会はなかなかないので、また今日のような学習会があれば是非参加したいと思いました。

家庭環境、地域とのつながり

■きょうだいにとって家庭が安全、安心できる場であること、それに尽きるなあと思いました。それと、よく話をきくこと、話し合うこと。

これって、とても普遍、一般的などこの家庭にも通じるものですね。

■きょうだいの問題というとついつい家庭内の問題ととらえられがちですが、親だけでは、なかなか難しいものだと実感しています。

わが家は、小さいころから姉のボランティアサークルの大学生の皆さんや協会の皆さんに可愛がっていただき、かなり助けられました。

言葉だけでは、伝わりにくいことも家族以外の当事者に関わっているいろいろな人や場所、場面で時間や空間を共有することで体感できるのかもしれません。

姉のこと、わが家の状況を少し客観的にみれるようになったのかなと思います。

私自身が、協会の先輩の皆さんに助けられて自閉症の子を育ててこれたようにきょうだいも横のつながりで、さまざまは話ができる仲間がいると心強いだろうなと改めて感じました。

■うちの子は一人っ子ですが、私自身のきょうだいとの関わりももうちょっと考えてみようと思いました。

あと、地域での親の会でも、きょうだいとの関わりを話される方がおられるので、少しでもわかってあげられたらと思います。きょうだいの会を紹介してあげたいと思います。

親自身が親の会に繋がりを求めない人が増えているので、きょうだいはきょうだい同士の繋がりを求めたいと思っても、特に中学生以下のお子さんには難しいのでは?と思いました。

「親は半生、きょうだいは一生」

■「親は半生、きょうだいは一生」…本当にそうですね。

きょうだいにはきょうだいの人生があるので、思うように生きてほしいとは思っていますが、自分の死後も息子の人生は続いていくワケで、きょうだいに委ねることになります。

できるだけ負担にならないようにしておこうと思っていますが、息子がGHから安心して帰って来れる場所だけは作っておいてほしいと頼んでいます。

娘が困らないようにエンディングノートを作っておかねば!と改めて思いました。

■自分の家の状況を重ねながら、一史先生のご講義、みなさんのお話を聞かせていただきました。そこは一緒!それはうちにはないなぁ、あ!そういうことだったのか!と聞き進めると、だんだん自分の家が置かれている現状や課題点などが浮き彫りにされ、これまでそれなりに弟妹への対応や配慮ができていると思っていたのが、実はこれからが本番なのだと思うに至りました。

「親は半生、きょうだいは一生」本当にそうですね。弟妹たちの抱える思いに深く気づけていなかったかもしれない。もっと現実に向き合わねばならないなと思いました。

支援者とのタッグに弟妹たちを巻き込んでチームを組むということは、彼らに負担をかけることではなく、むしろ逆に将来的に彼らの負担を軽減することにつながるのかもしれないと思いました。

具体的な道筋が見えてきたように思います。
本当に貴重な機会を、ありがとうございました。

「きょうだい」学習会に向けて、弟と妹にきょうだいとしての感想などを聞いたところ、それぞれにLINEで送ってくれました。学習会をきっかけに、彼らの思いが聞けて、とても良かったです。

田中先生のご講演について

■田中先生のこれまでの歩みやその時々での思いについて、貴重なお話を伺うことができました。私は先生と同じくきょうだい児当事者という立場ですが、自身の幼児期から青年期にかけてを振り返り、今まで私が言葉に表すことのできなかった気持ちに触れ、気付く機会となりました。

きょうだい児当事者の受講者が私だけだったことは少し寂しかったですが、またこうした学習会の機会をいただけますと嬉しく思います。

■田中先生のご講演会は、とてもあたたかで、お話の全てが大変勉強になりました。きょうだいである息子のことを思いながら、聞き入っていました。

保護者の皆さまのお話も、きょうだい当事者の方のお話も、大変参考になりました。

■一史先生のお話は、実際に経験されたからこそ、の内容で、すんなり入ってきましたし、私たちの質問に対し、自分はこのようにやってきたから、と押し付けることなく、あくまで一例で、こうしなくては、と縛られることがないように答えてくださったことで安心を感じることができました。

■田中先生がご自分の経歴、生い立ちから包み隠さずお話しされていて、その上で当事者だけでなくそのご家族の支援までされていることを知り胸に迫るものがありました。参加されていた「きょうだい」の方のお話も、支援者の道を選ばれたというお話で、しょうがい児の親として本当に有難いことだなと思いました。 

その他参加者の保護者の方々も具体的に悩みや葛藤をお話ししてくださり、私が思い至らなかったことを考える気づきをいただきました。

今回の学習会の形態について

■今回の「きょうだいについて」の学習会は、きょうだいの立場からのお話でしたが、ふだん親の会という親の立場、視点からの企画が多いので、違う視点というのを知るのも大事だなと思いました。

■今まで、交流会と役員会でしかZoomを使ったことはなく、学習会は初めてだったのですが、高機能部以外の方のお名前を知る機会になり、また具体的にお話を伺うことができ、そして何より移動の時間を気にせず参加できたので、参加を迷っている場合にはハードルをさげてくれる効果があると感じました。しかし、やはり、顔を合わせて、の学習会ならではの効果もあるので、それぞれのメリットを生かしながら使っていけたらいいですね。

参加者の皆さまには、ホームページでご紹介させていただくことを前提に感想をお寄せいただきました(プライバシーに配慮し一部修正削除させていただいています)。ご協力ありがとうございました。

参考文献ほか

■参考文献
・『きょうだい‐障害のある家族との道のり』中央法規出版
  白鳥 めぐみ (著)、 本間 尚史 (著)、諏方 智広 (著)

■成人のきょうだい会とつながる
京都きょうだい会|(京都「障害者」を持つ兄弟姉妹の会)
Sibkoto|障害者のきょうだい(兄弟姉妹)のためのサイト

■お薦め動画など
「新型コロナ禍での自閉症の人たちの暮らしを考える」本人・家族編
・各部紹介>きょうだい部