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事務局

【京都障害児者親の会協議会】
令和2年度|京都府・京都市への要望と回答

京親協(京都障害児者親の会協議会)から「令和2年度の府・市への要望と回答」が届きましたので掲載いたします。

目次

Ⅰ 地域生活支援施策について

障害のある人が地域で自立を目指した生活を送るうえで住まい、医療、安心・安全は欠かせないものです。どこで誰とどんな暮らしをするのかを自らの意思のもとで選びとれることを保障するとともに、その暮らし方を全面的にバックアップするための施策を推進して下さい。

Ⅰ-1 グループホーム等に関する次の施策を強化充実して下さい。

(1)障害のある人の暮らしの場として多くの期待があるグループホームの建設や開設を検討している事業者やグループ等に対して必要な助成を強化・充実して下さい。

京都府回答の概要

グループホームの整備は国の社会福祉施設整備補助金で対応しており、各市町村の整備計画に基づき府に要望があれば国に上げていくことになる。近年は協議件数も多くすべてが希望通りにはならないが、優先順位の高いところから整備を進めていきたい。各市町村の障害福祉計画が今年改定で、新計画の中で整備を進めていきたい。

京都市回答の概要

京都市障害福祉施設施設整備費補助金交付要綱で、グループホームの創設と増築を優先的な補助対象として助成を行っている。今後とも設置者に対し整備費助成を行っていきたい。また、設置者に過度な整備資金の負担が掛からないよう、市から交付する整備費補助金のベースとなる国庫補助基準額の引上げ及び国庫補助率のかさ上げ等について、国に要望していきたい。

(2) とりわけ、重度重複障害のある人の暮らしの場の選択肢は限られております。
 重度重複障害者や医療を必要とする人が利用できるグループホームの建設・整備に特段のご配慮をお願いします。

京都府回答の概要

グループホーム開設に関する相談が事業主体からあれば、内容を細かく聞き取り、整備に向けた調整を行っていきたい。

京都市回答の概要

平成30年度に創設された重度・高齢化する障害者の受け入れを可能とする日中サービス支援型のグループホームの補助は、従来の包括型の2倍の補助額となっている。スケールメリットを活かした支援を可能にするため、施設設置に必要な土地・建物が大きくなることで、事業者の初期投資の負担が多くなることから、京都市ではこれまで積極的に日中サービス支援型グループホームに対し施設整備補助を行っている。

包括型のグループホームと同様に国庫補助基準額の引上げ及び国庫補助率のかさ上げ等について、国に要望していきたい。 

(3)福祉と建設など関係する行政部門の連携を密にし、グループホームの建設において大きな障害となっている建築基準法や福祉のまちづくり条例の適用を弾力的にしてください。

京都府回答の概要

建築基準法の「用途」の適用や、一定の安全対策が講じられた事業所には、柔軟な取扱いがされるよう、毎年国へ要望をしている。今後とも、支援が必要な人も増加すると考えられるので、引き続き国に要望していきたい。

京都市回答の概要

建築基準法の一部改正(平成30年3月)により、戸建住宅等(延べ面積200㎡未満かつ3階建て以下)を他用途〔グループホーム(分類:寄宿舎)等〕にする場合、建築基準法に適合させる大規模工事(耐火建築物等とすること)が不要となる等、規制緩和や手続きの簡素化(用途変更に伴って建築確認が必要となる規模上限を100㎡から200㎡に見直し)が図られている。また、民間活力を生かした整備を基本に、国に対し国庫補助金の予算増額等過度な規制の適用とならない弾力的な運用等で厚生労働省と国土交通省が連携した関係法令等の整合性の確保等について、要望に努めていきたい。

「京都府福祉のまちづくり条例」の規制は、2,000㎡以上又は50戸以上の共同住宅等が対象で、グループホームには適用されない。

また市街化調整区域では、都市計画法により開発行為はもとより開発行為を伴わない建築物の新築、用途変更等の建築行為について制限がある中、本市では例外的に、市街化区域で採算に見合うまとまった土地(約3,000㎡)の確保が困難な広域型特別養護老人ホームの整備は認められるが、市街化区域での地域密着型特養を同時に整備し地域生活や周辺地域とのつながりを確保することを特定要件の一つとしており、障害のある方が地域で生活するための基盤となる役割を果たすグループホームの整備は、特養に比べて小規模での整備が可能であることや地域移行の趣旨からも、例外的な取扱いは難しい。引き続き、社会福祉施設の用地取得費を国庫補助の対象とする等、国庫補助の充実を要望していきたい。 

(4) 空き家や公営住宅(URを含む。)をグループホームや共同住宅として積極的に活用する施策を展開してください。 

京都府回答の概要

府内でも公営住宅をグループホームとして整備している事例があり、既存施設の活用は有効だと考えている。既存施設の活用に際し、グループホームの施設設置基準を満たすために必要な修繕やスプリンクラーなどの整備にかかる費用は、国の社会福祉施設整備補助金を活用して整備を進めていきたい。 

現在、大阪府ではUR等と施設整備を行う制度があると把握しており、京都府内でもUR等の事業者からグループホーム整備の希望があれば、調整のうえ整備を進めたい。

京都市回答の概要

公営住宅を活用したグループホームの取扱いは、公営住宅法上「住居用途」以外の使用(目的外使用)として空室を使用するとなっており、本市も活用は可能となっている。しかし実情として、空室は障害者グループホームとして適当でないことや、目的外使用であること、地元との調整等の課題がある。活用しやすくするため、国に対し目的外使用ではなく「住居用途」として扱う等の弾力的な取扱いが可能となるよう、国土交通省と厚生労働省が連携して関係法令の整合性を確保することを要望している。 

(5)国土交通省の「民間住宅を活用した住宅セーフティネット事業」を積極的に推進し、障害のある人の住まいの場の拡充を推進してください。

京都府回答の概要

京都府でも法律に基づいて、平成27年3月に「住宅支援協議会」を設立して、既に府内で5,700戸余の住宅が住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅(要配慮者が登録する住宅)として登録されている。その内訳は、京都市以外が大半となっており、登録されている住宅のほとんどで障害者を受け入れが可能になっている。また、国のHPで京都府内の登録住宅を閲覧できるようになっている。

住宅確保要配慮者居住支援法人として8団体を指定している。

京都府独自の取組として、府建設交通部に高齢者等入居サポーターの登録・支援制度を設け、現在33名がサポーターとして取り組んでいただいている。

国に対して、障害福祉制度が「障害のある方が地域で安心して暮らせる制度」になるよう要望している。 

京都市回答の概要

国土交通省の事業も市の都市計画局で推進してきている。

また、京都市居住支援協議会(すこやか住宅ネット)で、国のセーフティネット住宅制度に先駆け、高齢を理由に入居を拒まない「すこやか賃貸住宅」の登録制度等を全国に先駆けて実施し、法で規定する高齢者等住宅確保要配慮者の入居に対する家主や不動産業者の不安を軽減するための取組を進めている。

今後、障害のある方への居住支援の対象拡大に向け、当室も2年度から「すこやか住宅ネット」にオブザーバー参加し、都市計画局と十分連携を図り具体的な検討をしている。まず障害理解の研修を実施する等不動産業者への支援策やバックアップの方法を検討していきたい。 

(6)地域支援に当たっては各障害者の暮らしの実態に沿った支援が必要です。一人暮らしの障害者や重度障害者が利用出来る具体的な支援の仕組みやサポートができる人材を育成してください。

京都府回答の概要

府内の各市町村では、障害者相談員(身体・知的と市町村により発達や精神も設置)を委嘱して、障害のある方の生活等に関する相談に応じてもらっている。

市町村の窓口や相談員の他にも様々なサービスがあり、府・市町村のHP、福祉の手引き等様々な形で情報発信を行っており、相談することがあれば市町村や保健所で受けられたい。

障害のある方のサービスは、相談支援事業所で相談を受けていただくことになっている。府ではその方々の研修を実施しスキルアップを行っており、事業所相談員の研修や相談支援専門員の研修も毎年実施し、人材確保やスキルアップを図っている。

京都市回答の概要

一人暮らしの障害のある方で理解力や生活力に不安がある方が、自立した日常生活を営むため事業所の定期的な巡回訪問や相談対応等により、助言や関係機関との連絡調整等を行う自立生活援助の利用が可能となっている。

また、一人暮らしの障害のある方が緊急時の支援を見込めない場合や、一人暮らしに移行した方や地域生活が不安定な方は、一般相談支援事業所が常時連絡体制を確保し、障害の特性に起因して生じた緊急事態等に相談や必要な支援を行う地域定着支援の利用が可能であり、利用される方が年々増加している。

さらに、平成30年4月から「京都市障害者休日・夜間相談受付センター」を設置し、区役所・支所及び障害者地域生活支援センターにおける相談対応時間と合わせ、全ての障害のある方に24時間365日の相談体制を構築し、休日・夜間の区役所・支所の閉庁時間帯に生じた緊急事態への対応を支援する「京都市障害者休日・夜間緊急対応支援事業」を実施し、切れ目なく支援を提供する体制整備に努めている。

人材育成の取組として、基幹相談支援センターによる相談支援専門員スキルアップ研修を実施し、相談支援に必要な知識や技術を身に付け、障害のある方のより良い支援を目的に、相談支援専門員の資質向上を図っている。また、ヘルパーの3号研修で養成に取り組んでいる。

引続き障害のある方の生活を地域全体で支援できるよう課題に応じた機能の充実に取り組んでいきたい。

Ⅰ-2 障害児者家族への支援を強化してください。

(1)高齢の家族と障害のある人が同居している場合、家族全員が生活しやすく効率的な包括的サービスを享受出来るような制度を作るよう国に働き掛けてください。
 また、それが実現するまでの間は、京都府(京都市)において介護保険・障害福祉サービス事業者がスムーズに連携出来るようなモデルとなる仕組みを作ってください。

京都府回答の概要

現在、高齢・障害の施策を府健康福祉部で実施しているが、障害者の方は相談支援専門員で、高齢者の方はケアマネージャと相談してもらうことになっている。それぞれで、お互いの知識をもてるように研修の中で情報提供しているので、相談窓口は別になるが、お互い連携して情報共有し家族が地域で安全に暮らせるようにしていきたい。

障害のある方が年齢を重ねることにより、障害福祉サービスから介護保険サービスへと移行されるが、国の制度として平成30年度から新たに共生型サービスが位置付けられ、同一の事業所の中で複数のサービスが受けられるようになっている。サービスの整備が進んでいない実態はあるが、国の制度の整備が整えば、共生型サービスを受けられる事業所も増えてくるので、活用いただきたい。

京都市回答の概要

現在、高齢・障害の施策を府健康福祉部で実施しているが、障害者の方は相談支援専門員で、高齢者の方はケアマネージャと相談してもらうことになっている。それぞれで、お互いの知識をもてるように研修の中で情報提供しているので、相談窓口は別になるが、お互い連携して情報共有し家族が地域で安全に暮らせるようにしていきたい。

障害のある方が年齢を重ねることにより、障害福祉サービスから介護保険サービスへと移行されるが、国の制度として平成30年度から新たに共生型サービスが位置付けられ、同一の事業所の中で複数のサービスが受けられるようになっている。サービスの整備が進んでいない実態はあるが、国の制度の整備が整えば、共生型サービスを受けられる事業所も増えてくるので、活用いただきたい。

(2) 障害児者の看護はその家族にとって大きな負担となる場合があります。特に、心身の疲労が蓄積しやすい傾向にあるひとり親家庭への支援を強化してください。

京都回府答の概要

障害児への支援は、平成24年の児童福祉法の改正で障害児施設・事業の一元化が図られ、様々な施策の充実が図られてきている。その中で、これまで支援対象外だった医療的ケア児も施策の対象となった。

重度障害児に対しては「障害児福祉手当」(府障害者支援課)が、中程度以上の障害を持つ児童を看護する保護者に対しては「特別児童扶養手当」(府家庭支援課)があるなど、手当の種類もさまざまある。

制度の中には、手当を受けられる期間の延長や、障害児から障害者へ移る際に制度の切り替えが必要なこともあり、保健所や市町村から適切なタイミングで案内しているが、手続きに漏れのないよう気をつけていただきたい。

京都市回答の概要

在宅で心身障害児者の介護にあたっている家族は、常時長期的な介護を必要とされ、心身共に疲労し家族機能も衰弱化している場合が多く、この家族を一時的に一定期間介護から開放することで、心身をリフレッシュさせ介護力、家族機能の活性化、再生産を目指す援助として市独自にレスパイトサービス(モデル)事業を実施している。福祉人材の確保は、今年度は奨励金を出す取り組みをしている。

施設で一時的な受入を行う短期入所及び日中一時支援のサービスで、短期入所は全市域で慢性的な不足を市も認識しており、引き続き短期入所施設の確保に努めていきたい。また日中一時支援事業は良質なサービスを提供できるよう、短期入所に係る障害福祉サービスの指定を受けていることを指定要件としているが、さらに事業所の設置が促進されるよう機会を捉えて各法人への働きかけを強化していきたい。

障害児の抱える課題の解決や適切なサービス利用に向けて、ケアマネジメントによりきめ細かく支援し、家族の負担軽減の一翼を担う相談支援事業の更なる充実に努めていきたい。 

Ⅰ-3 災害時における障害のある人の安全確保施策を充実してください。

(1) 災害時・緊急医療時における障害のある人の命の平等を基本とした安全確保施策を充実してください。

京都府回答の概要

避難所生活の時にも配慮が必要であり、府内の全ての市町村で「避難行動要支援者名簿」を作成済みになっている。

これを踏まえ市町村会議等を通じて、消防本部や民生委員等へ本人同意を得て名簿を渡し、家族を含めた個別の避難計画の作成を市町村に対し促し、いざという時に計画に基づいて避難行動することにしている。

災害発生時に行政や消防で計画を作ることもあるが、災害はいつ起こるかわからないので、その時は近隣地域の声掛けが重要になってくる。日ごろから地域の方とコミュニケーションを図ってもらい、災害発生時の対応を調整していただきたい。

京都市回答の概要

災害時は洪水浸水想定区域、土砂災害特別警戒区域、土砂災害警戒区域に位置する要配慮者施設に対し、水防法及び土砂災害防止法で避難確保計画の作成が義務付けられており、対象となる市内1,734施設のうち1,562施設で計画を作成されている。この要配慮者利用施設の避難確保計画の作成と計画に基づく訓練の実施について支援・指導していきたい。

また、水災害・土砂災害等の発生又は発生のおそれがある場合は、避難勧告等の避難情報を発令している。この避難情報は緊急速報メール、テレビのデータ放送等により伝達しているが、携帯電話等を持っていない避難行動要支援者を対象に、避難情報伝達システムにより自宅の固定電話又はFAXに情報発信している。引き続きあらゆる手段を用いて要配慮者に配慮した避難情報の伝達に取り組んでいきたい。

避難所での対応も、避難所ごとに運営マニュアルを策定し、福祉スペースの設置等障害のある方をはじめ、要配慮者にも優しい避難所づくりに取り組んでいる(一時避難所:430箇所中418箇所で避難所運営マニュアル策定済)。 

緊急医療時は、障害の有無にかかわらず誰もが安心して必要な医療を受けることができるよう医療提供体制の構築を図っている。

なお、本市の医療安全相談窓口に診療拒否等の相談があった場合、医療機関への連絡を行い、不適切と判断される場合は適宜指導を行っている。

今後も障害特性を踏まえ、医療機関で適切な配慮が提供されるよう関係部局と連携を図っていきたい。

市では重度障害者の個別避難計画作成等推進事業として、単身の重度障害者(障害支援区分6)を対象に平成31年度~令和2年度、市内一部地域(伏見区役所本所管内、深草支所管内)でモデル的に事業を実施している。具体的には個別避難計画の作成等に関する同意を得られた重度障害者との面談による聴取、避難行動に際して地域の関係機関等から協力を得られる関係作り等に取り組み、個別避難計画の作成を進めている。また、災害発生時に一般避難所では避難生活が困難であり、一定の配慮を要する方を対象とした福祉避難所を開設することとしている。

名簿は区分4以上の方は載っており、災害が起きた時に出すもので、見守り時は同意を得られた人は出せるが、同意書を取れるのが少ない状況。

今後とも、国の動きをみながら取組を進めていきたい。

(2) 避難所生活が困難な障害のある人にも健康面での配慮及び生活物資や情報が届く仕組みを確保してください。

京都府回答の概要

京都府では早期の避難に結べるため、京都府のHPからきょうと危機管理Webを公開しており、危機管理・防災関連の情報を掲載している。府HPにリンクが掲載されているので、いざという時に活用できるよう、平時から避難所等も含めて確認してもらいたい。また、府内の防災・防犯情報等を登録されたメールアドレスに配信するサービスを運用しているので、こちらも活用願いたい。

災害時の物資は京都府で一般の備蓄物品に加え、福祉関係の物品も備蓄をしており、災害時には必要な物品を早期に避難所等に届けるよう、関係団体とも協定を結んでいる。

毎年、京都府や市町村で防災訓練を実施しており、最近は要配慮者を想定した訓練も増加しており、是非参加していただきたい。

要配慮者で目が見えないとか耳が聞こえない人は情報伝達等が希薄であったので、今年度から一般の避難所で要配慮者への方への情報伝達に必要な備品等の購入に対し、府より各市町村へ補助制度を設けて、制度の周知・活用を市町村に促している。

また、できる限り要配慮者への情報提供ができるような体制を進めていきたい。

京都市回答の概要

地域避難所は避難者の対策活動だけでなく、地域の被災者の食料、物資等の共有、情報の収集・連絡等様々な災害対策活動の拠点と位置付けている。また、在宅避難の方の食料も、避難所をはじめ備蓄倉庫に備蓄しており、必要な情報と共に地域の避難所で受け取りいただける。

引き続き、各区役所・支所の防災担当、自主防災会等と連携し要配慮者への対応も含めた各避難所で策定の運営マニュアルに基づく避難所運営訓練の実施、訓練の結果を受けた運営マニュアルの適宜見直し及び新規で指定された避難所の運営マニュアルの策定を行い、避難所開設・運営の基本方針である要配慮者にも優しい避難所づくりに取り組んでいきたい。

災害発生時は、市・地域団体が連携し、在宅の要配慮者の安全調査を行うこととしている。安全調査で把握した在宅の要配慮者は、生活状況、健康状態、環境衛生等を勘案し適切な救護策や保健福祉サービスの提供につなげていきたい。

Ⅱ 新型コロナウイルス対策について

新型コロナウイルス感染拡大により甚大な被害や支障が生じ、事態は一段落しつつあるものの、このウイルスとは今後、共生の覚悟が必要と言われています。とりわけ、障害のある人にとっては日々の生活への支障、健康への不安、精神的苦痛は多大です。

感染拡大防止や経済再建など課題は山積しておりますが、障害のある人の暮らしを守るために次の取組をお願いします。 

Ⅱ-1 新型コロナウイルス禍による経済の縮小により雇用環境が悪化していますが、そのしわ寄せが弱者にいかないよう、障害のある人への取り組みを強化してください。 

京都府回答の概要

京都府では総合的な施策として「京都府障害者雇用促進・定着支援計画」を策定し、雇用率の達成を目指して進めている。具体的には、京都ジョブパークでのセミナー開催や企業実習を通した就労支援、就職後のカウンセリング等の実施や、京都障害者雇用企業サポートセンターでのセミナー開催・企業支援を行い、求職者・企業の双方から障害者雇用の促進を図っている。

コロナ禍での自宅待機や、先行きの見えない不安から体調を崩してしまうおそれがあるため、障害者就業・生活支援センターでは生活支援担当者の体制を強化し、きめ細やかな就労・相談支援を図っている。今後も必要であれば制度設計をして取組んでいく。

B型作業所に対し、前年度と同程度の工賃が確保できるよう、4月~9月までの半年間で工賃減少分に対し補てんする制度を創設し、京都市内の事業所に対しては京都市が、京都市以外の事業所に対しては京都府がそれぞれ担当し実施している。

A型作業所は雇用契約を結んでいる形になるため、労働局所管の雇用調整助成金の対象になる。

また、就労系障害福祉サービス等の機能強化事業補助金(生産活動活性化支援)の活用も検討願いたい。

コロナの事業所に対する支援策があるので、活用願いたい。

京都市回答の概要

就労支援の取組で、市では国・府・市の関係行政機関や民間企業等が参画する「京都市障害者就労支援推進会議」を核として、福祉施設から一般就労への移行や長期就労に向けた定着支援のため「京都市障害者職場定着支援等推進センター」で就職先の訪問や相談等により障害のある人に寄り添った支援を進めている。

具体的には、企業等の雇用する力の向上の支援策として、障害者雇用に関心のある企業等の人事担当者等を対象に、先進的に障害者雇用に取り組む企業の事例発表等のセミナーの開催など、障害者雇用に意欲・関心のある企業での雇用創出支援に取り組んでいる。

また、コロナ禍のため企業における職場実習が低調な中、民間企業等での就労を目指す障害のある方の支援策として、本市の職場実習等を行う「障害者職場実習・チャレンジ雇用推進事業」の実施など、障害のある方の企業就職に向けた支援等を行っている。2年度は24職場24名が職場実習等している(元年度25職場27名、うち7名が一般就労)。

今後とも、コロナ禍による厳しい雇用環境が見込まれるが、一方で、令和3年3月1日から障害のある人の法定雇用率のアップ(現在民間企業2.2%⇒2.3%に)や雇用しなければならない民間企業の事業主の範囲の拡大(これまで45.5人以上⇒43.5人以上に)も見込まれている。

市として、これらの状況を踏まえ障害のある方がその意欲と能力と適性に応じ生きがいと希望を持って働くことができるよう、関係機関等と協働した就労支援や障害者雇用の更なる拡充に向けた取組を推進していきたい。

Ⅱ-2 感染時あるいは濃厚接触時の対応に不安と懸念を抱いています。特性の異なる障害別に、行政の責任と障害福祉事業者の主体性を基軸にした事業所及び支援者並びに本人・家族等すべての関係者のための対応ガイドラインを作成し公表してください。


・ 本人が感染した場合、家庭内感染を容易にひき起こす不安があります。
・ 親が感染した場合に親に代わって看護する体制の整備が必要です。
・ 感覚過敏等によりマスクをつけられないことに対する理解が社会に不足しており、
  障害のある人の生活に大きな制約が生じています。 

京都府回答の概要

京都府では相談窓口等の案内や府内感染状況等の情報の他、一般的な感染対策、福祉施設における感染対策等の発信に努めている。

既に事業所向けのガイドラインは作成し事業所へ示しているが、個人向けのマニュアルは一般的な感染対策が中心となっており、厚労省・他府県の事例をみても細かく障害特性を捉えた内容のものはまだ作成されていないのが実情である。障害種別・程度は人によって様々であり、それぞれの個人に対応したガイドラインの作成は難しいが、関係団体の意見を伺いながら、基本的な障害特性に応じたガイドラインの作成を進めていきたい。

感染による入院等は、入院医療コントロールセンターで確認のうえ医療機関に入院等することになる。現在、医療施設・宿泊療養施設の確保分で対応可能となっている。今後も、従来の支援も継続していく中でケースバイケースでの対応になるが、入所系施設で確保出来れば場所までは言えないがお知らせする。

京都市回答の概要

障害のある方や家族向けは、感染防止対策や新型コロナウイルスに感染した場合の対応等についてまとめたガイドラインを作成している。障害のある方が在宅生活を送るうえで必要不可欠なサービスが継続的に提供できるよう、今後も必要に応じて関係機関と連携・調整を図っていきたい。

障害者福祉施設は、訪問系サービス、生活介護等の通所系サービス、居住系サービス(グループホームとその他入所施設に分けて作成)のサービス種別ごとに、フロー図等分かりやすい手順や対策ポイントを明示した「感染症対策の手引き」を作成し、8月から9月にかけて京都市情報館ホームページで公開し、事業所へ周知している。

本市マニュアルは、国の取扱いの変更等に合わせて更新し、障害者福祉施設に対し本市マニュアルと国・府のマニュアルも含め、感染対策に役立つ情報を発信していきたい。

また、障害特性で新しい生活スタイルの実践が困難な場合などについて、社会の理解が深まるよう周知啓発に努めていきたい。

感染時は入院か自宅療養になる。空き施設の確保はできない。また、サービスの提供は、濃厚接触者はできないとならないよう事業所に通知している。

なお、入院の医療機関の確保は、府が入院医療コントロールセンターで主体的に取組んでいる。

Ⅱ-3 日常的に障害児者が対応できる医療機関が新型コロナウイルス感染症にも対応できるように図ってください。

京都府回答の概要

従来は発熱などの症状があった場合は、きょうと新型コロナ医療相談センターに電話してもらい、センターから検査のできる医療機関を案内する形になっていたのが、11月からは基本的にはかかりつけ医に相談し、かかりつけ医または別の医療機関で診療・検査を行う流れに変更になった。

なお、休日・夜間など医療機関が休みの時や、かかりつけ医がいない場合は従来どおりきょうと新型コロナ医療相談センターが開いており電話して、接触者外来を紹介してもらえるので指示に従ってもらうことになる。

医療機関等関係団体も皆さんのニーズを聞き、体制整備を進めている。

京都市回答の概要

市では京都府及び京都府医師会と連携し、医師が必要と判断した検査を着実に実施できる体制の整備に努めてきた。

さらに,本年11月1日から発熱などの方がかかりつけ医など身近な医療機関に相談のうえ、診療・検査ができる新たな体制を整備しており、引き続き診療・検査体制の拡充強化に努めていきたい。

Ⅱ-4 障害福祉施設職員がPCR検査を定期的に受診できるようにしてください。

京都府回答の概要

現時点では全ての職員がPCR検査を受けられる体制は整っていないが、感染者が発生若しくは濃厚接触者がある場合は、保健所が調査してPCR検査を受けていただくことになっている。

特に高齢者施設・障害者施設では、感染者が1人発生すると複数名が陽性となる傾向にあることから、全職員を対象とした検査を順次実施する予定にしている。

定期的な検査の実施には至っていないが、感染の疑いがあれば速やかに保健所に相談して検査を受けられるよう、引き続き体制の強化を図っていきたい。

また、接触確認アプリで感染防止ができるので、是非使用してもらいたい。

京都市回答の概要

新型コロナウイルス感染症に係るPCR検査は、症状や経過から新型コロナウイルスに感染している疑いのある患者等について確定診断を下すために行っている。

市では医療機関や福祉施設等の集団感染対策として、PCR検査の独自基準を設け、利用者や職員に新型コロナウイルスの感染が確認されたときは、施設の構造や職員の動線を考慮し、症状の有無にかかわらず医師の判断の下、必要とされた方全てに検査を行っている。これに加え医療機関や福祉施設等で集団感染が起こった際は、府・市連携して対策チームが現地へ調査に赴き、施設職員等に対する基本的な感染症防御対策にも指導の徹底を図り、引き続き感染症対策に万全を期していきたい。

なお京都府が実施する新型コロナウイルス緊急包括支援事業で、障害福祉サービス事業所の利用者や職員が私費でPCR検査を受けた場合の費用も補助金の対象とされている。また、市の令和2年度補正予算により実施する障害福祉サービス事業所に対するサービス継続支援事業も同様に、利用者や職員が私費でPCR検査を受けた場合の費用も補助金の対象で予定している。 

Ⅱ-5 障害福祉施設で不可欠なゴム手袋・消毒用アルコール等の感染予防対策資材が手に入りやすい仕組みを作ってください。

京都府回答の概要

現在、感染対策に必要な物品は、医療資材コントロールセンターを設けて、定期的に必要資材を仕入れて必要なところに配付している。すべての施設に備蓄することは現実的ではなく、発生した施設に速やかに届けられる体制を構築している。

3月頃にマスクが手に入らなく価格が高騰した時でも、行政は一括購入して必要なところに配付し対応してきている。今回は、必要数を災害対応も含めて確保している。

京都市回答の概要

市では障害福祉サービス事業所に配布するマスクや消毒液等の感染予防対策物品は補正予算で購入し、また国・府からの配付や市民からの寄付等も活用し、これまでマスクは約47万枚、消毒液は1.1千リットル等を障害福祉サービス事業所等に配布している。今後もこれら物品が確保でき次第配布したい。

消毒用アルコールは、手指消毒用エタノールの優先供給スキームに係る購入専用サイトが構築され、事業所に周知をしている。また手袋は、国から支給される予定との連絡があり、障害福祉サービス事業所へ配布する。

なお、京都市独自の取組として、市内の障害者就労支援事業所が新型コロナウイルス感染症拡大防止に必要な衛生用品であるポリガウンを製作し、福祉現場等へ供給する「衛生用品供給ほっとはあとプロジェクトwith障害者就労支援事業所」を京都市及び特定非営利活動法人京都ほっとはあとセンターとの協働により事業を開始している。 

Ⅱ-6 マスクが着けられないなど感染予防対策が十分理解できない人がいること及び家族あるいは支援者が本人の特性に沿った予防策をとっていることを理解されるよう、スポーツや文化関連の公共施設事業者や飲食店経営者などに啓発してください。

京都府回答の概要

今月初めNHKで報道されたタクシー乗車時にマスクを付けていないと乗車拒否する事例で、タクシー運転手はサービスを提供する方で、その方の事業の安全権を確保する必要があり、コロナ禍でエチケットについて理解してもらえるようきちんと説明することで、一律にマスクを着けていないから断るのではなく、理由を聞いて対応する取組が進められている。

啓発は重要なことで、11月始めに厚労省のHPに「マスク等の着用が困難な状態にある方(発達障害等の障害のある方)への理解について」公開されている。京都府も機会を捉えて啓発活動を進めていきたい。

京都市回答の概要

感覚過敏等によりマスクを着けられないなど、障害特性等により新しい生活スタイルの実践が困難な方がおられることで、障害者団体から意見を伺い、市ホームページや市民しんぶん(令和2年12月1日号)等で事例の紹介により、市民の理解と配慮を促進し、ウィズコロナの社会において誰もが安心して生活できる共生社会の実現に取り組んでいる。引き続き、社会の理解が深まるよう周知啓発に努めていきたい。 

Ⅱ-7 今回のコロナ禍対応には莫大な経費を要すること及び経済への計り知れない打撃が予想されますが、それを理由に障害福祉に係る予算が削減されることのないよう、他府県や市町村とも連携して、強く国に申し入れてください。

京都府回答の概要

国へは日頃から予算の確保の要望をしており、コロナの予算要望もしている。

従来の障害福祉サービスも、来年度4月からの報酬改定の作業で議論が進められ、サービス内容の改定作業が進められているところで、地域の実態で安心して暮らせる施策が進むよう国に要望していきたい。

京都市回答の概要

国に対し他の政令市等と連携し、障害福祉に係る予算の充実を図るよう求めている。引き続き要望していきたい。

・ 「令和2年度|京都府・京都市への要望と回答」PDFファイルはこちら

京親協(京都障害児者親の会協議会)とは

障害児(者)の権利を守り福祉の向上を願う京都府内の障害別、地区別の親の会が結束し、共通の課題に取り組んで行くことを目的として、昭和44年9月に結成されました。

令和2年(2020年)4月21日現在、加盟29団体、会員数3,094名の団体となっています。

京都障害児者親の会協議会HP:構成団体などがご覧いただけます。