| 専門部長からのメッセージ

専門部について

専門部部長 門 眞一郎 (京都市児童福祉センター児童精神科医)

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京都府自閉症協会の前身である日本自閉症協会京都府支部のそのまた前身である京都自閉症児(者)を守る会は、1969年11月30日に発足しましたが、当時、この会には親しか入会できず、私たちのようないわゆる『専門家』は入会できませんでした。

他方、私は、1981年にDr.ローナ・ウィングの紹介で、英国自閉症協会(NAS)の終身会員になっていました。確か、当時1万円程度の終身会費を払えば、その後は会費を払う必要はないという制度でしたが、残念ながら、この終身会員制度はまもなく廃止されてしまいました。ですから、私は、京都の自閉症協会よりも先に英国自閉症協会に入会していたわけです。その頃、英国自閉症協会はどんどん発展しつつあり、とてもうらやましく思ったものです。

ところで、私は、1981年10月に京都市児童院の精神科に就職しました。その3か月後の1982年1月に、京都市児童院は、機能が拡充され、名称も京都市児童福祉センターとなりました。そして、1990年に、京都自閉症児(者)を守る会は、社団法人日本自閉症協会京都府支部へと変身を遂げ、今日までの発展の道をたどることになったのです。
時を移さず同年に、大先輩小池清廉先生(当時京都府立洛南病院院長)の提案で、京都府支部に全国に先駆けて専門部を発足させることになりました。そして、小池先生から専門部を率いるようにとの厳命が私に下ったのです。専門部のような組織を日本自閉症協会の支部が持つのは、京都府支部をもって嚆矢とします。現在でもそのような組織を持つ自閉症協会はごく稀でしょう。

専門部は、現在に至るまで門眞一郎が部長、村松陽子が事務局長を務め、常時10人前後の部員(医師、教師、支援専門職など)が、自己の専門的な知識と経験を活かして協会の活動に協力しています。専門部出発のときから、TEACCHプログラムに学ぶことを基本方針としており、京都府自閉症協会のように、保護者と専門職が協力して自閉症スペクトラムの人への支援を考え実行していくことも、TEACCHプログラムの基本理念と軌を一にするものです。専門部の任務は、主には講演会やセミナーの年間計画を立てることですが、その内容も、TEACCHプログラムの基本に沿いながら検討しています。

因みに、インターネットのホームページの開設に関しても、京都府自閉症協会が全国の自閉症協会の先陣を切りました。これは、専門部と木村邦男会員の共同作業から始まりました。このとき、ホームページの名称を全米自閉症協会Autism Society of America(ASA)に倣って Autism Society of Kyoto(ASK)としました。当時は今ほどインターネットが世の中に普及してはいませんでしたが、いずれインターネットによる情報の貧富の差が拡大する予感がして、ITには積極的に取り組むことにしました。その後、メーリングリストも開設して現在に至っています。

以上、専門部のきわめて大雑把な歴史を紹介しました。今後も、これまでと変わらぬ方針で活動していく所存です。